いつも無駄な経費は使うなとうるさく言っているのに、一向に経費が減らない。
経費削減、経費削減といくら唱えても、なかなか実現しないのが経費削減です。経費10,000円の削減は、売上高に換算すれば200,000円或いはそれ以上の収益効果があります。売上増加に比べると、自社内の決意で出来る事なのですから即効性があります。
経費削減に成功した事例があります。ご一緒に進めましょう。まずは、経費の内容を改めて分析しましょう。その上で個々に削減目標を設定します、全廃する、半減させる、30%削減する、20%削減するなどと。その費用をいちばんたくさん使う人を、その経費の担当に決め、削減目標を命令します。ショック療法ですが、決めた予算をオーバーした場合には支払先に事情を説明して予算分だけ支払い、オーバー分は翌月回しにしてみます。悪い副作用が出てしまう恐れもありますが、会社の本気度が明らかになって、社内が一気に引き締まります。多くの場合、社長の使う経費が一番多いのです、自ら範を垂れて実績を出します。経費の削減が実現する、面白くなる雰囲気を醸し出すのです。そうすれば、各経費の担当者は、購入先に価格引き下げをお願いする、購入先を変更する、購入方法を変更するなどだけではなく、思わぬ工夫をするものです。
電気・上下水道・ガスなどの公共料金では料金体系を知ることで経費削減が実現することがあります。社内資料を用意するのに、プリンターを使うかコピーするか、暖房機器は電気かガスか灯油か、白熱球や蛍光灯を順次LEDになど、実にこまごまとした対策の積み上げです。経費の担当者が工夫を凝らして実現してゆくようになるのです。
文責:板橋昭寿