低収益性改善、赤字体質からの脱却

 

一生懸命にやっているのにどうしても儲からない、同業者たちよりは頑張っているのに儲からない。今までは儲かっていたのに…。どうも儲からない。

 

 どこの会社でも部分的には儲からない事業・商売をやっています。それは将来への布石であり、あるいは儲かる事業・商売への捨石という側面もあるからです。しかし本当に将来への布石や儲かる商売の捨石として機能しているのでしょうか。言い訳であって、役に立っていない場合が少なくありません。布石・捨石として何円の損をしているのでしょうか。その具体的な損失額は容認できるのですか、また、それはいつごろ回収できるのでしょうか。

 

 まずは、儲かる事業・商売と儲からない事業・商売を明らかにすることから始めます。販売先・納品先別或いは販売商品・製品別に売上高、仕入・製造費及び直接的な経費を集計して整理してみましょう。場合によっては膨大な作業になるかもしれません、お手伝いします。全部やらなくとも、主だったものをやるだけで全体像がつかめる場合が少なくありません。

 

 布石・捨石となっている事業・商売は3カ月或いは6か月の猶予を以って打ち切ります。もちろんその間の交渉が大事です、ご一緒に作戦を立てましょう。取引停止や廃版とすることを覚悟したうえで、販売先・納入先との交渉、仕入・製造原価の見直し、直接的な経費の見直しをします。自社の儲からない事業・商売のおかげで販売先・納入先、仕入先・外注先あるいは経費支払先が余分に潤っているかもしれません。余分な分を取り戻しましょう。それができない場合は、その事業・商売は止めなければなりません。儲からない事業・商売は会社をつぶし、従業員を不幸にするだけなのですから。

 

文責:板橋昭寿