・1998年に金融監督庁が設立され、1999年に金融機関検査のために金融検査マニュアルが設けられた。
金融検査マニュアルは、当時、金融機関で課題になっていた不良債権処理に重点が置かれていた。
・そのため、金融機関は企業への貸出金の回収可能性、
すなわち、貸出先企業の金銭的価値を示す貸借対照表を重視することになった。
・並行して1998年に100%信用保証制度が創設された。
金融機関では回収不能リスクがなくなった結果、貸出先企業とのコミュニケーションが減少、
事業価値の目利きも不要になって機能低下を招いたといわれてきた。
・2016年9月に金融庁は金融仲介機能のベンチマークを発表した。
これまでの資産査定に偏重するのではなく、貸出先企業の定性的な魅力や将来性を評価することに
基づいて取引することで、企業の信頼と金融機関としての機能を回復するために。